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仮説思考を読んだ

2026/05/05

「仮説思考 BCG 流 問題発見・解決の発想」を読んで学んだことをまとめる。

https://amazon.co.jp/dp/4492555552

目次

仮説思考とは何か

仮説とは、情報収集の途中や分析作業の前に持つ仮の答えのこと。仮説思考とは、常に問題の全体像や結論を考える思考スタイルや習慣のようなもの。
仮説思考で最初からストーリーを組み立てて、それが正しいかどうかを調べ、間違っていた場合は軌道修正し、またストーリーを組み立てる、というサイクルを回すことで効率良く問題解決を行うことができる。

なぜ仮説思考が必要か

仮説思考によってストーリーの大枠を先に作ることで、目的・結果志向で仕事を進めることができ、成果に結びつけやすい。同時に、仕事が効率的にできて無駄が少ない。
進めていく中で選択肢をいかに絞り込むかという視点で情報収集することができ、結果的に迅速な意思決定につながる。
多くの人が問題解決に当たり九割を分析に頼るのに対し、仮説思考型の人では 2 割程度しか頼らないとのこと。むしろ、分析に着手する前に仮説を立て、深掘りすべき分野をしぼった上で、そこについて分析を行ない、仮説の検証・進化につなげていくため効率的に情報収集が行われる。
網羅思考を繰り返しても作業が速くなるだけで、答えにたどり着くスピードが格段に速くなるわけではない。情報が多すぎると意思決定は遅くなる。仮説思考を身につけ、使いこなせるようになると、日常の仕事を行なう上で、大きく 3 つのメリットがある。

  • 情報洪水に溺れなくなること
  • 問題解決に役立つこと
  • 大局観をもって仕事ができること

また、意思決定の質を高めるという点でも、仮説思考は重要な役割を果たす。
ひとつにはあらかじめ仮説を立てて、それを検証するというプロセスを繰り返すことで、仮説の精度が上がり、間違いが少なくなるという利点がある。もうひとつの利点として挙げられるのは、常に限られた時間の中で答えを出すことで、情報が不足している段階で問題の真因を探り、解決策を模索していく力がつく。

仮説の立て方

仕事を進める上で、課題を分析して答えを出すのではなく、まず答えを出して、それを分析して証明する、という進め方を取ることが重要。
実際に問題を解決するには問題そのものを発見する「問題発見の仮説」と明らかになった問題を実際に解決する「問題解決の仮説」の 2 つの仮説が必要になる。
仮説を見つけるにあたって、頭の使い方を意識的に変化させる必要がある。人は知らず知らずのうちに、自分の得意なものの見方で思考してしまう傾向があり、これが新しい仮説を生み出すことを妨げることがある。そこで、意識的に「頭を幅広く使う」必要がある。
幅広く考える方法として、以下の 3 つの方法が紹介されている。

  • 反対側から見る
    • 顧客・消費者の視点を持つ、現場の視点で考える、競争相手の視点で考える。
  • 両極端に振って考える
    • 両極端に振って考えることによって、物事の本質が見えてくる。「両極端」を探求することによって、無数の事象や関係の中から、何が最も重要で決定的なことかを識別するスキルを磨くことができる。
  • ゼロベースで考える
    • 既存の枠組みにとらわれず、目的に対して白紙の段階から考える。

良い仮説の条件

良い仮説の条件は以下の 2 つ。

  • 条件1: 掘り下げられている
    • 「なぜ、そうなのか」というところまで、もう一段掘り下げて考えてみなくてはならない。
    • 仮説を立てるときには常に、So What?(「だから、何?」、「だから、どうする?」)と考えるべき。具体的になるまで So What? を繰り返すのが、仮説を掘り下げるコツ。
  • 条件2: アクションに結びつく
    • 仮説が正しいと証明されたときに、すぐに実行できる解決策につながるのが良い仮説の条件の 2 つ目。

良い仮説を立てることで、問題発見が早くなり、解決策が早く立てられ、解決策を絞り込むことができる。
また、良い仮説を立てるためには、立てて終わりではなく、深掘りしていく必要がある。そのためには「検証」が重要になる。

仮説の検証方法

仮説は何らかの作業を通じて検証できるものでなくてはならない。仮説 → 実験 → 検証を繰り返すことによって、良い仮説を立てることができる。
仮説を検証する方法として、以下の 4 つが紹介されている。

  • ディスカッション
    • ディスカッションは仮説を構築するとき、検証するとき、進化させるとき、いずれの場合にも有効な手段。
    • 一人で悶々と考えた結果、仮説が間違っていることに気づくよりも、早めに他人と議論する方が良い。組織としても初期の段階で間違いに気づいて、協力して修正した方が効率が良い。
    • 上手なディスカッションのコツ
      • 必ず仮説を立てていく。
        • ディスカッションで答えを引き出したい場合は、自分なりに仮説を立てておき、先にそれをぶつける必要がある
      • 仮説を否定せずに進化を目指す
      • 議論は負けるが勝ち
        • ディスカッションで大切なのは、相手の話をしっかりと聞くこと。そして相手の発言の意図を理解して、なぜそう言う発言をするのかを踏まえて対応する。
      • メンバーはバラエティ豊かに
  • フィールドインタビュー
    • フィールドインタビューで現場の現状や実態を把握することは、問題を発見し、それを効果的に解決していくための土台となる。
    • インタビューで大切なことは相手の本音を引き出すこと。そのためには時にはいきなり核心をつく質問をし、相手をグッと詰まらせることも必要
    • インタビューメモを作ることも効果的。
      • 自分の頭を整理するため
      • インタビューで得たことを他人とシェアするため
      • プレゼン資料を作成するためのベースにするため
  • 分析による検証
    • 仮説の検証のための分析のコツは、まず最小限の要素だけを急いで簡単にやるように心がけること。「クイック&ダーティー」
    • まずは自分が立てた検証が合っているかどうかを急いで検証して、その後に本格的な分析を行う
    • 分析を行う目的は 3 つ
      • 問題を発見する
        • 顧客の問題や課題を発見するため、現状を診断するために分析を行う
      • 相手を説得する
        • 問題や課題を発見した後、それを相手に理解してもらうため、相手を説得するためにも分析を行う
      • 自分を納得させる
      • 立てた仮説が本当に正しいか、あるいは他に答えがあるのかを自分で納得するために分析を行う
  • 定量分析
    • 定性分析で十分ならば定量分析を行う必要はないが、仮説検証において多く使用するのは定量分析
    • 定量分析の基本の方法
      • 比較・差異による分析
      • 時系列による分析
      • 分布による分析
      • 因数分解による分析

仮説思考のトレーニング方法

仮説思考のトレーニング方法の基本は、日頃から So What? を繰り返すこと。身の回りにある現象が起きた時に、それが意味するところは何かを考え続けることが基本になる。
その具体例として以下が挙げられる。

  • 新聞記事
    • 新聞記事で報じられている事象から、なぜそうなったかという原因仮説を考え、それを検証してみる。原因仮説を立てる段階では、新聞に書いてある以上の情報はあえて使わず仮説を立て、その後で情報を集めて仮説を検証する。
  • 相手のメガネをかけてものを見る
    • 相手の立場で考えることが、いままでと違う発想や、より建設的な提案につながる仮説を生むことになる。
  • 上司の意思決定をシミュレーションする
    • もし自分が上司なら、問題解決に際し、どのような意思決定をするか。これをいつも頭に置き、シミュレーションしてみる方法。上司の選択に対してビジネスの結果が出るため、少なくとも上司の意思決定の検証ができ、仮説を実験した場合と同じになる。

仕事への応用

仕事が終わってからやり直しを命じられるのはきつい。それなら、批判覚悟、あるいは建設的なコメントをもらえることを期待して、最初から答えを出す仮説思考で行く方が筋が良い。
仕事が与えられるとすぐ作業を始めてしまうクセのある人は、30 分でもよいから全体像を考えてみると良い。そうすることによって、自分がやろうとしているそれぞれの作業の位置づけがわかり、場合によっては順番を変えたり、一部の作業が不要になることもある。

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